リビングルームから、庭先の梨、ハナズオウ(花蘇芳)、源平桃の花が同じ方向に重なって見えます。 特にハナズオウの花は赤紫色で梨や桃の花に挟まれ、色彩のコントラストが綺麗です。 ハナズオウの葉は、ゆでもちを包むのに使っていた記憶があるのですが、思い違いかもしれません。
桜も今年は早く、満開を過ぎました。 先週杵築市へ納品が2回ほどあり、行き帰りで道筋を変え、国道や空港道路、山間部の道を走りました。 道中の山々のヤマザクラが裾から山頂にかけて散在し、風情のある景色でした。
毎日山仕事をしています。 クヌギ林にヤマザクラの大木が数本混じっていて、昨年12月初旬に伐採したのですが、伐り倒したヤマザクラにも花が咲くのですね。
さて、吉村昭には自然の現象、脅威や生き物と人間の営みを記した小説が他にもいくつかあります。 『高熱隧道』以外にも、『関東大震災』、『三陸海岸大津波』、『熊撃ち』、『羆嵐:くまあらし』、『魚影の群れ』などです。
『魚影の群れ』は映画にもなりました。 1983年公開され、本州最北端、下北半島の漁港・大間の頑固なマグロ漁師・小浜房次郎、房次郎が男手一つで育て上げた娘・トキ子、トキ子の恋人で一人前の漁師になろうと志す青年・依田俊一、この3者の愛憎を軸に描いた人間ドラマとあります。
主要なキャストは、緒形拳、夏目雅子、佐藤浩市です。 映画は、小説とはいくつか描写が異なります。 特にラストはそうです。 映像化できない部分、反対に挿入された部分も多くあります。 まぁこれもいつものことですね。
小説『魚影の群れ』は短編集で、表題作の他に、「海の鼠」、「蝸牛」、「鵜」が収められています。
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