ジャズを聴き始める以前には、イージーリスニングやシャンソン、カンツォーネ、ラテン、アルゼンチンタンゴ、コンチネンタルタンゴ、ボサノバ、クラシックなどのレコードを求めて聴いていました。
もちろんそれらの曲も好きで聴いていて楽しいのですが、ジャズにはそれだけじゃない何か別のものがあるように思います。
一般的に良く言われる言葉が「ジャズに酔いしれる」といった表現でしょうか。 上手く言葉が見つからないのでもどかしいのですが、陶酔する、心が満たされるのではなく心が奪われる、どっぷりと音の中の世界に魂が吸い取られていくような超越した気持ちになることがあります。 (魂が吸い取られ、気が付いたら眠っていた!?)
でもそのような曲は数あるジャズ・アルバムの中の1~2%ぐらいです。 それがキース・ジャレットのアルバムのなかにいくつかあります。 あくまで個人的な感性ですから、これは人それぞれでしょう。 彼以外にも、名盤の評価はないけれど、あの世に持っていきたいアルバムもあります。
キース・ジャレット曰く、「物心がついたときには、私には言葉と同様に音楽があった」そうです。 まさに天才の”言”ですね。 天から音楽が降ってくる(?)ときには、中腰の姿勢で、時折うめき声を出しながらピアノを弾く姿が見られます。 大阪にいた頃、彼が来阪するたび良くコンサートに足を運びました。
リーダーアルバムを出す前には、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズやマイルス・デイヴィス・グループなどに、サイドマンとして参加していました。 『フェイシング・ユー』(1972年)が初めてのピアノ・ソロ・アルバム(当時LPレコード)です。
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