我が家には土蔵があり、その後ろに蕗が群生しています。 時々この蕗が食卓にのぼります。 4月頃から11月初旬にかけて長い期間楽しめます。
前回の記事に、原田マハの「楽園のカンヴァス」を記しました。 これは史実(美術史)を基にしたフィクション、ミステリー小説です。 参考文献には、たくさんの美術史料が掲載されています。
この小説の主人公のひとりが早川織絵(おりえ)で、その娘真絵(さなえ)は美少女として描かれ、最初と最後に少ししか登場しないのですが、この娘が岡山弁で話す部分があります。 学生時代岡山に住んでいたので、岡山弁が懐かしく思い出されました。
さて、塩田武士の『罪の声』も、「グリコ・森永事件」をモデルにした、フィクション、ミステリー小説です。 この作品には、「発生日時、場所、犯人グループの脅迫、挑戦状の内容、その後の事件報道について、極力史実通りに再現しました」と、著者の後書にあります。
史実を丹念に取材する作家として知られた吉村昭に、大作『ふぉん・しいほるとの娘』(上下巻)があります。 読み応えのある小説ですが、この作品に関しては「余りに創作部分が多く、近年のシーボルト研究の中で現在は完全なるフィクション本として扱われている」とあります。
コメント